長野のどこかへ・・・naganoランニング

看護に関する内容やランニング、筋トレの内容をお伝え致します。

2021.11.23 ランニングしていると空き家が多いことに気づく~持ち家信仰の虚構…空き家の活用方法は~

 市内をランニングしていると毎回空き家が多いことに気付きます。 営業や出張で他の町でランニングしていても空き家が多いことに気づきます。
 私の住む市では1000戸以上の空き家があると市の広報に載っていました。数年前ですが、小樽市でランニングをすると「ここも、ここも空き家か~」なんて思っていました。
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 小樽のロマンチックな街並み、気候、すべてが好きです。
 
 2012年 小樽市祝津でバイクツーリングしたことがあります。雪が多く、サラサラでロマンチックです。とても寒いけど。

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小樽市祝津

 

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小樽水族館 横の登り坂



 
 さて、私は小樽が好きで、当時はマンションを購入しようと考えていました。ウィングベイ小樽横のベイサイドシティガーデン小樽や小樽駅前のマンションが候補でした。海が見えて電車も近くで最高なんて思ってました!!
 賃貸暮らしで、特に不満もなかったのですが、「賃貸で家賃を払い続けることを考えたら、買ったほうがいいんじゃなのかなぁ」「お城のような憧れの家!」なんて考えて見学にも行ってきました。
 契約寸前まで行ったのも事実。
 
 当時、たままた札幌の大学院進学が決まったため、契約はしなかったのですが、今思えば契約してしまえば長野県に来ることはなかったでしょう。それに、住宅ローンに追われ大学院進学への費用も工面できなかったでしょう。
 住む場所を変えたり、進学などのライフスタイルの変化に適応できたのは、住む場所を固定しなかったことは大きい。
 
 住む場所を変えるだけで、随分視点が変わってくる。

         大前 研一

 
 当時、海が見えるお城のようなマンションのことばかり考え、周りが見えなくなっていました。

 偶然、書店で見つけた本の一言「不動産は高額です。うっかり買ってしまったではすまない。長期に渡り大きな影響をあなたの人生に及ぼすのですから」  舞い上がっていた私は目を覚ました感じでした。

 

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当時影響を受けた本

 

  私の場合、学生時代は狭いワンルームで毎年ゴキブリも出るようなアパートでした。そんな家でしたが私にとっては愛着のある家でした(笑)。社会人となった後、誰か住んでるかなと気になり見に行ったことがあります。もちろん、外から眺めた程度でしたが。

 

 私のように、頭が固く、変わり者で、面倒なことが嫌いな人は賃貸派でしょうか。賃貸の場合、会社からの家賃補助もマックスで支給されます。換気扇の故障、エアコンの故障、下水のトラブル、全て管理会社と大宅さんに支援していただいてます。

 

 持ち家!憧れますよ。わかります。賃貸派の私も、将来移住予定の乗鞍高原には賃貸などありませんので買うしかないでしょう。私の場合は中古の空き家を選びます。空き家のまま存在する姿はとても悲しく感じます。ランニングしていていつも思います。無理に自然を壊して家を建てなくもよいでしょう。

 

 憧れのマイホームは、

 一国一城の主になれた達成感、充実感!

 マイホームを確保したという安心感!

 終の棲家が保証された安心感!

 感情面でのメリットは大きいですね。

 私の場合、仕事柄からか、おっさんの年齢まで生きてきたからか、マイホームが足かせとなって、経済的自由が遠のいてしまった人を数多くみてきました。 

 

 

 お金の大学の著者、両先生は次のように述べてます。

「木造の場合は20~25年くらいで価値はほぼゼロになるんやで」

 えっ!!ゼロ?マジでと思いました。

 

「今の日本は家の需要がどんどん減り、基本的には資産価値の上昇は見込めへん」

 値上がりするような土地は、すでに誰かが手に入れてしまって、素人が手に入れるのは困難というような内容でした。

      

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p88 「家選びで失敗しないコツは、感情はおいておいて、まずは金銭的な損得だけを計算すること

 

  両先生の言葉には感銘を受けました。

p,88「賃貸暮らしだったせいで、経済的自由が遠のいた人はいない」

       「マイホームを購入してしまったせいで、経済的自由が遠のいた人はいる」

p89,「家の出費を抑えたい人の王道はやっぱり賃貸に住むこと」

 何だか、とても胸に響きました。私の場合、周囲から、持ち家がいい!買ったほうがいい!と言われ続けてきましたが、賃貸でもいいのではないかと保証された感じがしました。

 

 まあ、人ぞれぞれ、価値基準は違いますよね。

 私の価値観や、ライフスタイルからいけば、固定された土地や金のかかる不動産に力もお金も注ぎたくないので、やっぱり賃貸かもしれない。それに、家があるだけでいい!マイナス5℃で過ごしたキャンプ場から帰ってくると、賃貸の家は高級住宅に感じる!

 

 さて、空き家の対策はないのだろうか

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空き家対策について述べられている

 週刊東洋経済(2017)では、空き家を子供を預かる施設として活用している保育ママの例が取材されています。

 

 大町市には、空き家をデイサービスに利用しているなどの例がありますね。実際の建物は、外観は明らかに古い。しかし、利用者さんから「建物が古い」「嫌だ」なんて言葉は聞いたことが無いんですよ。「楽しい」「みんな優しい」そんな言葉しか聞かない。大事なのは、建物の綺麗さではなく、職員や利用者との情緒的な交流があるかないかではないだろうか。

 

 小樽市にあるドミトリーLという宿泊施設(現在は閉業)も同様に空き家を利用して経営されていた。私は以前、月に2回松本~札幌小樽を出張させてもらっていたが、宿泊所はここと決めていた。おじさん一人で経営され、気さくに話してくれ、アットホームな雰囲気を提供してくれたからである。建物は古い。しかし、海外のお客さんのリピートも多く、小樽の数ある高級ホテルにはない、暖かい雰囲気があった。このおじさんがいなかったら私は精神的な疲労で潰れていたに違いない。

 

 「youは何しに日本へ」の番組のように、海外からのお客さんは、高級な建物のホテルに泊まる以上に、日本人にアットホームで迎えてもらって、対話をしてくれて、そんな情緒的な交流を望んでいるのではないかと感じた。

 

 空き家が増加してきた今、活用方法も多岐にわたることが分かった。しかし、それ以上に、空き家を作らないことが大事でしょう。家の購入の際は、念入りに勉強し、本当に家を買わないといけない状況なのか、徹底的に考えるべきでしょう。そうでないと、外観は素晴らしいが、家計は火の車、自由に身動きができない、数十年後は誰も跡継ぎがいなく空き家の可能性大のような実質の伴わないハリボテ住宅での生活が待っているでしょう。